「司法書士試験」は、毎年7月択一式問題と書式問題が行われます。
択一式問題は、午前の部と午後の部に分かれ、
午前の部で 憲法3問、民法21問、刑法3問、商法8問で合計35問出題
されます。
午後の部は不動産登記法、商業登記法、民事訴訟法、供託法、 司法
書士法の合計35問出題されます。
どちらも約26問以上の正解をしなければ、足切りにかかり、
書式問題は見てもらえず 不合格となってしまいます。
この択一式問題を突破しなければ司法書士試験の合格はないのです。
<自力で司法書士試験に合格する学習法>
まず、司法書士試験は、
あらゆる国家資格の中で最も憶える範囲が広く、その憶える量が
最も多いということです。
次に、記憶力は年齢とともに低下し、その記憶力の最も高いのは、
10代ですが未成年者ですので、司法書士の欠格事由に該当して受験する
ものは、ほとんどいません。
20代以降は、記憶力の低下が始まりますが、20歳代と 50歳代の記憶力
の能力の差は、5%から10%位の違いだけです。
(但し、意欲は、年齢が上になるほど確実に落ちていく)
30歳又は40歳で受験しようとしている場合、
「試験に中々合格しないのは、年のせいだ」と理由付けるのは間違いで
40歳で合格しないのであれば20歳に戻っても、やはり合格しないのです。
合格するには、合格するような憶え方をしなければならないということ
です。
仕事を続けながら、通信または通学講座に通わず1年又は2年位で、
初学者から自力で合格する方法は次のようになります。
(必要なのは、意欲と継続させる努力)
○Ⅰ期、基礎期の1(学習期間の目安は、基礎期の1と2で、およそ
3ヵ月位)
始めに学習するのは、「民法」と「会社法・商法」です。
これが全ての基本となります。
用意するものは「OBOEBON」書籍版と 民法の基本書(市販の厚くて
細かく記述されている本ならどれでもよい)と最新の六法全書
(例えば、判例や不動産登記法等が 載っている「登記六法」や
「判例六法」など)
「OBOEBON」は、このような六法全書と司法書士試験の問題傾向を参考
に作られています。
主として「OBOEBON」書籍版を、従として市販基本書(無ければなくて
もよい)を参考書として使います。
六法全書の条文は憶えないようにして下さい。
(法律系の試験の場合に民法1条から順に暗記しなければならないと
思っている人がありますが、絶対に やめましょう。試験には民法
518条について述べよ、などの問題は出ません。試験に頻繁に使用され
る条文は、そのうち自然に憶えてしまいます。)
次に、法律言語としての独特の言い回し、表現の仕方に慣れてましょう。
(市販書では、易しい表現に言い換えてあるものもありますが、これに
慣れてしまうと 実際の試験問題の意味を理解するのに手間取ります。)
民法の場合、「民法総則」の民法とは、などから始めないで、実際に
よく出題されている箇所から重点的に始めます。
つまり「債権法」「民法総則」の 順に始めてます。
(大前提の「民法とは」について、民法は人間社会から生まれたもの
で自然科学のような自然現象の発見、理解、応用から出来ているもの
ではありません。
つまり人間社会の縮図として生まれています。
強い者が有利、大きな組織が有利なように、まず民法は出来ています。
但し、救いとして 自分に何の非もなく落ち度もないのにひどい目に
合っている人を、少しだけ法律で助けてあげようとする部分があること
です。
だから、自分に過失があったり、 もう少し慎重であれば、間違わな
かった人などは、法律で救われません。
民法の根底には、この考えがあります。)
・「OBOEBON」書籍版を用いた暗記の仕方
「OBOEBON」の特徴として、憶えるべきことをカテゴリーごとに
大分類、中分類、小分類に分けられています。
これは、膨大な事柄を暗記する場合に最も効果的な方法で、頭の中
に分類された「引出し」をいくつも作ることが目的です。
債権法であれば、大分類は、「債務不履行」、「債権者代位権」、
「債権者取消権」等の見出しのようなもので その中に、「履行遅滞
になる時期」、「履行遅滞に陥ると」、「履行不能」、「不完全
履行」等の中分類に分けられます。
次に「履行遅滞になる時期」の中分類の中を「確定期限債務の場合」
「不確定期限債務の場合」、「期限の定めのない債務の場合」等に
小分類化されます。
憶えるべきは、この小分類された内容。
この小分類された内容を1ページ丸ごと憶えてしまいます。
初学者の場合、法律用語や語句の意味が解らないと一々戸惑って
しまう人もいますが、「消滅時効」、「相殺」、「供託」、「混同」
など解らなくても、そのまま憶え切ってしまうことです。
タガログ語やベトナム語で書かれた語句を憶えるのではないので、
少し漢字から意味が解れば、そのままどんどん進んみましょう。
そのうちその用語が説明されているカテゴリーに当たります。
数ページ丸ごと憶えたと思ったら、次に本を伏せ、例えば「債権者
代位権」という大分類の見出しに対して、憶えていることを全て
書き出してください。実際に書き出しましょう。
思い浮かべるだけでは、多分間違っていてもそのままになってしまい
ます。
書き出したらそのページを開き、内容を照らし合わせてください。
間違っていれば実際に書いて直す、忘れていたことは 再び書いて
憶える。
書き出しは、自分の言葉で内容が合っていればよく、書き出す順番
も思い出した順番で、なぐり書きでも結構です。
この方法にて民法編であれば、100ページ全部憶えてしまいます。
市販の基本書を何冊も抱えて何を憶えていいのかおろおろすることも
なく、1000条を超える民法の条文をすべて 憶えるわけでもないので、
気力と少しの努力があれば出来ることです。
これが「基本」の骨組みとなります。
「民法」編が出来たら、同じように「商法・会社法」編も憶えてしまい
ます。
○Ⅰ期、基礎期の2
基本を憶えても、そのままでは本試験問題は解けないので、
「OBOEBON」CD版の科目別の問題集(例えば、債権法であれば
「債権法」の問題集)を実際にやってみます。
<ディスプレイ上で問題を解く時の注意>
慣れていない場合、答案用紙となる紙を用意して、
解答文(ア,イ,ウ,エ,オ)に対して○×を付け、
理由を書いてから解答をクリックして答えを合わせていきます。
画面を眺めて出来る方は そのままでもいいですが、
初めての方は1問1問実際に理由を書いてから答え合わせをした方が、
間違いや憶えていない箇所を発見しやすいからです。
問題をやってみると、問題文の意味又は解答文の意味が分かりにくい、
と感じると思うでしょう。
これが重要なポイントです。
最初は、具体例として法律的用語で記述されている問題を、すばやく
理解できるようにすることです。
登場人物もA,B,C、甲、乙、丙とたくさん出てきます。
この登場人物の関係を図示し、誰が債権者で誰が債務者、保証人、
第三者なのか?これを的確につかむ訓練を、問題集を解きながら行い
ます。
当然のことながら、問題文がどの分野から出されているのか判断
出来なければなりません(債権譲渡の問題なのか、対抗問題、消滅時効
の問題なのか? 但し、最近の出題は複合問題となっていることがある
ので、単純ではない)
この問題集を取組みながら、苦手な部分やよく分からない部分を
基本書や六法全書で調べて「OBOEBON」書籍版にどんどん書込み、
自分だけの 「OBOEBON」にしていくこと(もちろん赤線やマーカーで
強調しても結構です)
このようにして「民法」全部と「商法・会社法」をマスターしす)
(午前の部である「憲法」「刑法」は、この時点でまだやりません)
○Ⅱ期、中期の1
(学習期間の目安は、「中期の1」で、およそ3ヵ月位)
次に、「不動産登記法」、「商業登記法」、「不動産登記の書式」、
「商業登記の書式」を同じように「OBOEBON」でマスターして下さい。
「不動産登記法」、「商業登記法」とも、民法等に較べるとなじみ
が薄く、初学者で登記所へ出向いて実際に登記申請を経験している
人も少ないと思います。
もちろんどちらも「民法」や「商業・会社法」を基礎にしているのは
確かですが、登記法は、交通法規と同じで、まず試験問題として
頻繁に出題されている用語や法規を 徹底的に憶え込むことです。
単独申請出来るのは、いかなる時か、申請書に印鑑証明書が要るのは
いかなる時か?添付書面として何が要るのか、利害関係人の承諾書は
いるのか どうか等。
続いて、登記の基本書式を憶えていきます。
登記法と結びつけて書式をやらないと登記法の意味がはっきりしないし、
この時期に書式をやらないと 書式問題は難しいという意識が最後まで
残り、書式問題に苦手意識を持ってしまう為です。
実際の書式問題は、問題そのものが長文であるので、まず理解するのに
時間がかかり、一目見て難しく思ってしまうものです。
しかし、書式問題で主に問われるのは「登記の目的」「登記原因と
その日付」「申請者」「添付書面」だけです。
ここを間違えなければ 「登記申請出来るかどうか、その理由を述べよ」
等の問題も解けることになります。
また、出題される範囲も「相続による所有権移転」「抵当権(根抵当権)
に関する登記」に 集中しています。
この分野を正確に理解し書式が書けるようにすること、後は書式問題
をどんどん解いていくことによって力が付いていきます。
「商業登記法」も同様にマスターしていきます。
・「書式問題」の学習法
「択一式問題」は、5択一選択なので20%の確立で答えを選ぶこと
も出来、運良く正解を引き出すことも可能であるが、記述式である
「書式問題」を解く場合、 運良く正解を書くことは出来ない。
その人の持っている実力そのものが判定されることになります。
逆に、実力さえ高めれば運不運に左右されず、安定した得点を得られる
ことになります。
「学習法」としては、一にも二にも「基本書式」を書き憶えること、
頭で理解するのではなく、「書く手」に憶え込ませる積りで、何度も
何度も、基本書式を書いて憶えましょう。
ちょうど、自分の住所、名前を書く時と同じ位に、何も考えていなく
ても手だけが動く状態まで基本書式をすべて「書いて憶える」こと。
これに尽きます。
主だった基本書式は、「OBOEBON」に記載されています。
主だった基本書式を憶えた後は、その組み合わせ又は別の書式を
どんどん追加して憶えていきましょう。
年度別の書式問題の過去問題を 実際に解いてみれば、基本書式が如何
に重要であるかが理解できるでしょう。
(長文を理解する読解力も必要であることも解る)
○Ⅲ期、中期の2(学習期間の目安は、およそ2ヵ月位)
ここから、残りの科目として民事訴訟法、民事執行法、民事保全法、
供託法、刑法、憲法を「OBOEBON」書籍とCD版を用いて同じように
憶えます。
特に頑張らなくてはいけないのは、
午後の部である「民事訴訟法、民事執行法、民事保全法、供託法」。
午後の部は午前の部に較べて平均点が低い、午前の部である「民法」、
「商法・会社法」は、最初に学習することにより、たっぷり時間を
かける傾向にあり、どちらかというと初学者にとっても馴染み易い
科目であります。
また午後の部は、書式問題を同時に行うので択一式問題をおろそか
にすることも多いです。
ここで注意しなければいけないことは、書式問題を見てもらうには
択一試験で一定以上の点数を取らなければならないこと(いわゆる
足切りがあることです。
足切り点数は35問中28問以上の正解がいると
考えた方がよい)と同時に書式問題に1時間以上かけたいので、
午後の部の択一問題は、2時間より早く終わらせる必要があること。
一方、午前の部の「刑法」「憲法」は、基本問題だけでなく判例や
学説問題も出題されるので、なかなか学習時間をかけても結果に反映
しにくいです。
憶えていなくても、その場で解答を導き出すような 読解力をつけた
方が実際には得点がよくなります。
・公開模試の利用法
1年での合格を目指すならば、この時点で一度公開模試を受けましょう。
専門講座を受けず独学で学習している場合、どうしても「井の中の蛙」
状態になり易いです。
一体自分は、どの程度出来るのか、 どのレベルに位置しているのか?
漠然としているのをはっきりさせる意味もあります。
この時点の模試の結果は、かなりひどいと思いますが(2年、3年と専門
学校に通って学習している者の知識量は かなりのものです。
但し、初学者に優位であることは、試験に対して新鮮さがあること、
恐れがないこと。ベテランの受験者が陥りやすい欠点として、専門学校
に通って教師の言うとおりに学習しているので、 いつでも受身の癖が
ついてしまうし、出来ないのをカリキュラムが悪い、教え方が悪いと
人のせいにしやすいことです。
これに較べて独学者は、頼るの自分しかなく、自ら学習方法も工夫する
癖がついていることです。
これは、実際の本試験の時に重要な武器となります。
人まかせの学習の場合、予想通り出題された時は強いが、ちょっと傾向
が違う又は知らないことが出題されると、もうそれだけでお手上げと
かなり終了してしまいます。
独学者の場合、もともと自力でやってきて知識も少ないことをで自覚
しているので、解らない問題が出ても、今もっている知識を駆使して、
何とか正解に辿り着くように悪戦苦闘できること。
これが 合格を決めるかどうかの分岐点となることがあります。
○Ⅳ期、完成期(学習期間の目安は、Ⅲ期で、およそ2ヵ月位)
公開模試の結果や問題集の結果を受けて、弱点をどんどんつぶしま
しょう。
全ての科目で骨格となる知識はもう既に出来上がっているはずなので、
それにどんどん枝葉の知識を加えていきます。
過去問だけでなく 別の問題集を行っても結構です。
余分な知識でも加えていく。
後、読解力をここで補強します。
読解力は、問題文にアンダーラインを引く、登場人物を図示する、
時系列的に並び替えてみる等、個々に自分に合った スタイルを見出し
ます。
また、学説問題を集中して解き、解答文を賛成のグループや反対のグル
ープに分類していくと力が付いてきます。
○Ⅴ期、試験直前期(学習期間の目安は、およそ2ヵ月位)
直前模試があれば、また受けましょう。
(但し、模試は本試験より少し難しいし、傾向が違う場合もあるので
余り惑わされないように)
択一式問題は、5択である。
組合わせ問題であれば5択のうち3択の正誤が確実に解れば、答えが出
ます。
1択目を解いて正誤がはっきりすれば、後は組合せとなる2択、3択目を
解ければ、それで答えが出ます。
ここで危険なのは、本試験では思い込み又は勘違いが起こりやすい
こと、確実に正しい又は誤っていると思って3択目で正解と思われる組合
せが解っても、あと1問だけ解くこと。
これは検算にあたります。
問題は、一度やったら見直しは出来ないつもりで行って下さい。
(但し、学説問題等長文になり解りにくい問題は、はじめから飛ばして
後で解くのも効果的です) 特に、午後の部は書式問題に時間がかかる
ので、択一問題の見直しは出来ないと考えます。
次に、この時期は、自分なりに問題の予想をすることも重要です。
科目によっては、前年出題された分野は出題されないこともあるので、
しばらく出ていない範囲は要注意です。
自分なりに過去問を分析して 本年の試験を予想すること(自分でやって
みること。本に書かれている予想や人に言われた予想は、自分でやって
いないので身にしみ込まない。)
最後に、あきらめないこと、時間まで徹底的に粘ること。
●平成18年度司法書士午前試験では…
平成18年度司法書士午前試験では
35問出題され、すべて5択形式の問題です。
【問題 01】
衆議院の解散は、憲法第69条に規定する内閣不信任決議案が可決され、
又は内閣信任決議案が否決された場合のほか、憲法第7条の規定により、
解散によって国民の意思を問うべき正当な理由がある場合には、
行うことができるとする見解がある。
次のアからオまでの記述のうち、この見解の根拠となるものの組合せと
して最も適切なものは、後記1から5までのうちどれか。
ア 天皇の国事行為は、形式的かつ儀礼的なものであって、その実質的
決定権は、助言と承認を与える内閣にあり、天皇は、その助言と承認
に拘束される。
イ 衆議院の解散は、憲法上明文をもって解散を行うことができる場合
として規定されている場合にのみ行うことができると解すべきである。
ウ 衆議院の解散権は、立法作用でも司法作用でもなく、行政権を有する
内閣が行使することができる。
エ 衆議院の解散は、総選挙によって国民の意思を問い、それを衆議院に
反映させようという制度である。
オ 国会は、国権の最高機関である。
1 アエ 2 アオ 3 イウ 4 イエ 5 ウオ
【問題 02】
財政に関する次の1から5までの記述のうち、正しいものはどれか。
1 地方公共団体が条例により税率や税目を定めることは、許されない。
2 法律案と同様に、予算は、衆議院と参議院のいずれに先に提出しても
よい。
3 予算は、内閣が作成し、国会に提出するものであって、国会において
予算を修正することは、許されない。
4 衆議院で可決された予算は、参議院で否決された場合でも、衆議院で
3分の2以上の多数により再び可決されたときは、予算として成立する。
5 決算は、会計検査院が検査して、内閣が国会に提出するものであって、
国会における審査の結果は、既にされた支出行為の効力に影響しない。
http://www.newton-kakomon.com/sh/
Newton 司法書士TLTソフト 学習項目一覧「全2254項目」&過去問8年
民法
民法(みんぽう)とは、民法典(civil code)、あるいは私法の一般法
(この意味では、civil law)のことをいう。
前者の意味で用いられるのが一般的である(形式的意義における民法、狭義
の民法)が、諸々の法規範のうちの一定領域を画して、その範囲のものを
「民法」と総称することもある(実質的意義における民法、広義の民法)。
◎実質的意義における民法
民法典の中に若干異質な規定(例えば84条の3・1005条のような罰則規定)
があること、および、民法典以外にも民法典中の規定と等質ないし極めて
近接した性格の事柄を規律対象とする法規範が存在することから、
このような概念が立てられる。
この場合、「市民生活における市民相互の関係(財産関係、家族関係)を
規律する法」として、民法典の諸規定に加え、不動産登記法・戸籍法など
の諸法もここでいう「民法」に含まれるものとされる。
ただし、いかなる特別法がこの「民法」に含まれるのか、必ずしも明確な
基準があるわけではなく、学者によりその説く範囲は異なっている。
そのため、この概念区分の実益に疑問が呈されることもある。
◎形式的意義における民法 (民法典)
形式的意義における民法とは、制定法である「民法」という名の法律、
いわゆる民法典のことをいう。
具体的には、明治29年法律第89号により定められた民法第一編第二編第三編
(総則、物権、債権)及び明治31年法律第9号により定められた民法第四編
第五編(親族、相続)が民法典である(両者の関係については後述。)。
全体が1898年7月16日から施行された。
その後、日本国憲法の制定に伴い、その精神に適合するように(特に家制度
の廃止など)後2編を中心に根本的に改正された。
以上のように、民法典は、形式上は明治29年の法律と明治31年の法律の二つ
の法律から構成されると理解されることが多く、市販の六法全書なども両者
を別の法典を構成するものとして扱うことが多かった。
これに対し、法制執務上は、後者は前者に条文を加える旨の改正法であり、
民法典は形式上も一つの法典であるとする立場が採用されていた(例えば、
民法第四編又は第五編の条文を引用する際にも「民法(明治29年法律第89号)」
として引用される。
ただし、例外的に(誤って?)「民法(明治31年法律第9号)」として引用
される例がないわけではない。)。
この点については、口語化と保証制度の見直しを主な目的とした民法の一部
を改正する法律(平成16年法律第147号)が2005年に施行されたことに伴い
民法の目次の入換えがされ、入換後の目次が一体となっていることから、
今後は一つの法典として理解することになるとの理解も唱えられている。
◎民法典の構成
日本の民法典の編成は、パンデクテン方式を採用している。本則は第1条から
第1044条で構成される。
講学上は、第1~3編を財産法、第4、5編を家族法として扱う(ただし、第4、
5編をまとめて「家族法」とすることの問題点につき、家族法の項目を参照)。
・財産法の構成
財産法が対象とする法律関係に関するルールは、所有関係に関するルール
(所有権に関する法)、契約関係に関するルール(契約法)、侵害関係に関
するルール(不法行為法)に分けられる。
このうち後2者を統合して、特定の者が別の特定の者に対し一定の給付を求める
ことができる地位を債権として抽象化し、残りについて、物を直接に支配する
権利、すなわち特定の者が全ての者に対して主張できる地位である物権という
概念で把握する構成が採用されている。
そして、債権として抽象化された地位・権利に関しては、債権の発生原因と
して契約法にも不法行為法にも該当しないものがあるため、そのような法律
関係に関する概念が別途立てられる(事務管理、不当利得)。
物権に関しても、所有権を物権として抽象化したことに伴い、所有権として
把握される権能の一部を内容とする権利に関する規定も必要になる(制限物権)。
また、物権と債権に共通するルールも存在する(民法総則)。
・家族法の構成
家族法のうち、親族関係に関するルール(親族法)は、夫婦関係を規律する
ルール(婚姻法)、親子関係を規律するルール(親子法)がまず切り分けら
れるが、その他の親族関係についても扶養義務を中心としたルールが必要と
なる。
また、親権に関するルールは親子法に含まれるが、編成上は親子法から切り分
けられて規定されている。
これは成年後見制度と一括して制限行為能力者に対する監督に関するルール
として把握することによるものと考えられる。
相続法については、主として相続人に関するルール、相続財産に関するルール、
相続財産の分割に関するルール、相続財産の清算に関するルールに分けられる。
その他、遺言に関して、遺言の内容が必ずしも相続に関することを含まないこと
もあり、いわゆる遺言法を相続法と区別する立法もあるが、日本では相続法に
含めて立法化しており、それに伴い相続による生活保障と遺言との調整の観点
から、遺留分に関するルールを置いている。
もっとも、これらを通じた規定について総則にまとめる方式が採用されていること
もあり、法文上は、これらのルールが明確に区別されていない部分がある。
●商法
商売(販売)の手法や方法。
「悪徳商法」のように、マイナスのイメージを持つものに多く使われる。
法規・法律としての「商法」。いわゆる商法典のこと、または、商法典に関連
する法令を含めた広義の商法をさす。
六法の一つ。
・形式的意義での商法
制定法である「商法」(明治32年法律第48号)と題される法律(商法典)を
形式的意義の商法という。
これは狭義の形式的意義における商法であり、広義の形式的意義における商法
は、商法典およびそれに関連する法令を含めた法令群をさす。
・実質的意義での商法
実質的意義での商法は、私法の一般法である民法の特別法として位置づけられ
るが、その法領域については、議論がある。
当初は経済上の商、すなわち生産者と消費者との間に介在して有形財貨の転換
の媒介をする営利行為(固有の商)を対象とすると把握されてきた。
しかし、経済の発達により、このような媒介行為の必要を満たすための補助的
な行為(銀行取引、物品運送、損害保険など。補助商)やこれらと類似の経営
方法によるもの(出版、旅客運送など。第三種の商)についても、商法の対象
になるとされるようになった。
このような事情があることから、上記の行為を統一的に把握するため、どのよ
うな点に着目して実質的意義の商法を把握すべきかが問題となる。
◎商法の適用と法源
商人および、その取引の相手方に適用されるため、現在日本で行われるほと
んどの取引関係に適用される法律は、第一次的には商法である。
商法に規定がない場合は慣習法である商慣習法に従い、商慣習法にも規定が
ない場合には民法が適用される
(この意味では、civil law)のことをいう。
前者の意味で用いられるのが一般的である(形式的意義における民法、狭義
の民法)が、諸々の法規範のうちの一定領域を画して、その範囲のものを
「民法」と総称することもある(実質的意義における民法、広義の民法)。
◎実質的意義における民法
民法典の中に若干異質な規定(例えば84条の3・1005条のような罰則規定)
があること、および、民法典以外にも民法典中の規定と等質ないし極めて
近接した性格の事柄を規律対象とする法規範が存在することから、
このような概念が立てられる。
この場合、「市民生活における市民相互の関係(財産関係、家族関係)を
規律する法」として、民法典の諸規定に加え、不動産登記法・戸籍法など
の諸法もここでいう「民法」に含まれるものとされる。
ただし、いかなる特別法がこの「民法」に含まれるのか、必ずしも明確な
基準があるわけではなく、学者によりその説く範囲は異なっている。
そのため、この概念区分の実益に疑問が呈されることもある。
◎形式的意義における民法 (民法典)
形式的意義における民法とは、制定法である「民法」という名の法律、
いわゆる民法典のことをいう。
具体的には、明治29年法律第89号により定められた民法第一編第二編第三編
(総則、物権、債権)及び明治31年法律第9号により定められた民法第四編
第五編(親族、相続)が民法典である(両者の関係については後述。)。
全体が1898年7月16日から施行された。
その後、日本国憲法の制定に伴い、その精神に適合するように(特に家制度
の廃止など)後2編を中心に根本的に改正された。
以上のように、民法典は、形式上は明治29年の法律と明治31年の法律の二つ
の法律から構成されると理解されることが多く、市販の六法全書なども両者
を別の法典を構成するものとして扱うことが多かった。
これに対し、法制執務上は、後者は前者に条文を加える旨の改正法であり、
民法典は形式上も一つの法典であるとする立場が採用されていた(例えば、
民法第四編又は第五編の条文を引用する際にも「民法(明治29年法律第89号)」
として引用される。
ただし、例外的に(誤って?)「民法(明治31年法律第9号)」として引用
される例がないわけではない。)。
この点については、口語化と保証制度の見直しを主な目的とした民法の一部
を改正する法律(平成16年法律第147号)が2005年に施行されたことに伴い
民法の目次の入換えがされ、入換後の目次が一体となっていることから、
今後は一つの法典として理解することになるとの理解も唱えられている。
◎民法典の構成
日本の民法典の編成は、パンデクテン方式を採用している。本則は第1条から
第1044条で構成される。
講学上は、第1~3編を財産法、第4、5編を家族法として扱う(ただし、第4、
5編をまとめて「家族法」とすることの問題点につき、家族法の項目を参照)。
・財産法の構成
財産法が対象とする法律関係に関するルールは、所有関係に関するルール
(所有権に関する法)、契約関係に関するルール(契約法)、侵害関係に関
するルール(不法行為法)に分けられる。
このうち後2者を統合して、特定の者が別の特定の者に対し一定の給付を求める
ことができる地位を債権として抽象化し、残りについて、物を直接に支配する
権利、すなわち特定の者が全ての者に対して主張できる地位である物権という
概念で把握する構成が採用されている。
そして、債権として抽象化された地位・権利に関しては、債権の発生原因と
して契約法にも不法行為法にも該当しないものがあるため、そのような法律
関係に関する概念が別途立てられる(事務管理、不当利得)。
物権に関しても、所有権を物権として抽象化したことに伴い、所有権として
把握される権能の一部を内容とする権利に関する規定も必要になる(制限物権)。
また、物権と債権に共通するルールも存在する(民法総則)。
・家族法の構成
家族法のうち、親族関係に関するルール(親族法)は、夫婦関係を規律する
ルール(婚姻法)、親子関係を規律するルール(親子法)がまず切り分けら
れるが、その他の親族関係についても扶養義務を中心としたルールが必要と
なる。
また、親権に関するルールは親子法に含まれるが、編成上は親子法から切り分
けられて規定されている。
これは成年後見制度と一括して制限行為能力者に対する監督に関するルール
として把握することによるものと考えられる。
相続法については、主として相続人に関するルール、相続財産に関するルール、
相続財産の分割に関するルール、相続財産の清算に関するルールに分けられる。
その他、遺言に関して、遺言の内容が必ずしも相続に関することを含まないこと
もあり、いわゆる遺言法を相続法と区別する立法もあるが、日本では相続法に
含めて立法化しており、それに伴い相続による生活保障と遺言との調整の観点
から、遺留分に関するルールを置いている。
もっとも、これらを通じた規定について総則にまとめる方式が採用されていること
もあり、法文上は、これらのルールが明確に区別されていない部分がある。
●商法
商売(販売)の手法や方法。
「悪徳商法」のように、マイナスのイメージを持つものに多く使われる。
法規・法律としての「商法」。いわゆる商法典のこと、または、商法典に関連
する法令を含めた広義の商法をさす。
六法の一つ。
・形式的意義での商法
制定法である「商法」(明治32年法律第48号)と題される法律(商法典)を
形式的意義の商法という。
これは狭義の形式的意義における商法であり、広義の形式的意義における商法
は、商法典およびそれに関連する法令を含めた法令群をさす。
・実質的意義での商法
実質的意義での商法は、私法の一般法である民法の特別法として位置づけられ
るが、その法領域については、議論がある。
当初は経済上の商、すなわち生産者と消費者との間に介在して有形財貨の転換
の媒介をする営利行為(固有の商)を対象とすると把握されてきた。
しかし、経済の発達により、このような媒介行為の必要を満たすための補助的
な行為(銀行取引、物品運送、損害保険など。補助商)やこれらと類似の経営
方法によるもの(出版、旅客運送など。第三種の商)についても、商法の対象
になるとされるようになった。
このような事情があることから、上記の行為を統一的に把握するため、どのよ
うな点に着目して実質的意義の商法を把握すべきかが問題となる。
◎商法の適用と法源
商人および、その取引の相手方に適用されるため、現在日本で行われるほと
んどの取引関係に適用される法律は、第一次的には商法である。
商法に規定がない場合は慣習法である商慣習法に従い、商慣習法にも規定が
ない場合には民法が適用される
商法
商売(販売)の手法や方法。
「悪徳商法」のように、マイナスのイメージを持つものに多く使われる。
法規・法律としての「商法」。いわゆる商法典のこと、または、商法典に関連
する法令を含めた広義の商法をさす。
六法の一つ。
・形式的意義での商法
制定法である「商法」(明治32年法律第48号)と題される法律(商法典)を
形式的意義の商法という。
これは狭義の形式的意義における商法であり、広義の形式的意義における商法
は、商法典およびそれに関連する法令を含めた法令群をさす。
・実質的意義での商法
実質的意義での商法は、私法の一般法である民法の特別法として位置づけられ
るが、その法領域については、議論がある。
当初は経済上の商、すなわち生産者と消費者との間に介在して有形財貨の転換
の媒介をする営利行為(固有の商)を対象とすると把握されてきた。
しかし、経済の発達により、このような媒介行為の必要を満たすための補助的
な行為(銀行取引、物品運送、損害保険など。補助商)やこれらと類似の経営
方法によるもの(出版、旅客運送など。第三種の商)についても、商法の対象
になるとされるようになった。
このような事情があることから、上記の行為を統一的に把握するため、どのよ
うな点に着目して実質的意義の商法を把握すべきかが問題となる。
◎商法の適用と法源
商人および、その取引の相手方に適用されるため、現在日本で行われるほと
んどの取引関係に適用される法律は、第一次的には商法である。
商法に規定がない場合は慣習法である商慣習法に従い、商慣習法にも規定が
ない場合には民法が適用される
「悪徳商法」のように、マイナスのイメージを持つものに多く使われる。
法規・法律としての「商法」。いわゆる商法典のこと、または、商法典に関連
する法令を含めた広義の商法をさす。
六法の一つ。
・形式的意義での商法
制定法である「商法」(明治32年法律第48号)と題される法律(商法典)を
形式的意義の商法という。
これは狭義の形式的意義における商法であり、広義の形式的意義における商法
は、商法典およびそれに関連する法令を含めた法令群をさす。
・実質的意義での商法
実質的意義での商法は、私法の一般法である民法の特別法として位置づけられ
るが、その法領域については、議論がある。
当初は経済上の商、すなわち生産者と消費者との間に介在して有形財貨の転換
の媒介をする営利行為(固有の商)を対象とすると把握されてきた。
しかし、経済の発達により、このような媒介行為の必要を満たすための補助的
な行為(銀行取引、物品運送、損害保険など。補助商)やこれらと類似の経営
方法によるもの(出版、旅客運送など。第三種の商)についても、商法の対象
になるとされるようになった。
このような事情があることから、上記の行為を統一的に把握するため、どのよ
うな点に着目して実質的意義の商法を把握すべきかが問題となる。
◎商法の適用と法源
商人および、その取引の相手方に適用されるため、現在日本で行われるほと
んどの取引関係に適用される法律は、第一次的には商法である。
商法に規定がない場合は慣習法である商慣習法に従い、商慣習法にも規定が
ない場合には民法が適用される
会社法
会社法(かいしゃほう)とは、会社について規定する日本の法律(平成17年
法第86号)のこと。日本の商事法の一つである。
従来は、会社法と題する法令は存在せず、商法第2編、有限会社法、株式会社
の監査等に関する商法の特例に関する法律(商法特例法または監査特例法)
など、会社に関係する法律を総称する名称として用いられていたが、2005年6月
の法改正によって、それらを統合・再編成する法律として会社法と題する法律
が制定された(2005年7月26日公布、2006年5月1日施行(平成18年政令第77号))。
◎会社の種類
株式会社・合名会社・合資会社・合同会社の4種類
合名会社・合資会社・合同会社は、「持分会社」と総称され、横断的な規制
の下に置かれる。
会社法施行前の旧商法では、合同会社は存在せず(会社法で新たに導入)、
有限会社法で有限会社が認められていた。
会社法施行前に設立された旧有限会社については、会社法の施行に伴う関係
法律の整備等に関する法律により、会社法上の株式会社の一種として扱われ、
「有限会社」の名称を用いるなど一部に特例的な取扱いがなされる。
法第86号)のこと。日本の商事法の一つである。
従来は、会社法と題する法令は存在せず、商法第2編、有限会社法、株式会社
の監査等に関する商法の特例に関する法律(商法特例法または監査特例法)
など、会社に関係する法律を総称する名称として用いられていたが、2005年6月
の法改正によって、それらを統合・再編成する法律として会社法と題する法律
が制定された(2005年7月26日公布、2006年5月1日施行(平成18年政令第77号))。
◎会社の種類
株式会社・合名会社・合資会社・合同会社の4種類
合名会社・合資会社・合同会社は、「持分会社」と総称され、横断的な規制
の下に置かれる。
会社法施行前の旧商法では、合同会社は存在せず(会社法で新たに導入)、
有限会社法で有限会社が認められていた。
会社法施行前に設立された旧有限会社については、会社法の施行に伴う関係
法律の整備等に関する法律により、会社法上の株式会社の一種として扱われ、
「有限会社」の名称を用いるなど一部に特例的な取扱いがなされる。
刑法
刑法(けいほう)とは犯罪とそれに対する刑罰を定める法律である。
日本法において「刑法」という場合には、その語義について広狭いくつかの
用法がある。
◎狭義
刑法典、すなわち「刑法」(明治40年(1907年)法律第45号)という名の
法律(形式的意味の刑法)を指す。
◎広義
犯罪と刑罰について規定するすべての法令を指す。
ここに含まれる法令には、特別刑法である爆発物取締罰則、ハイジャック
防止法などが含まれる。
◎最広義
広義の刑法に加え、各種法令の罰則規定において刑事罰が規定されている
場合の当該条文を含めて観念する。
刑法の規定に基づき犯罪とされた内容について、実際にどのように捜査・裁判
(公判)を遂行すべきかを規定するのは、主に刑事訴訟法である。
―――スポンサード―――――─≪ 圧倒的な合格率 ≫―――――――
独学で資格試験合格を目指すなら、
科学雑誌「Newton」社が開発したソフトが最適です。
TOEFLやTOEICスコアアップの他、
中国語や英検・国家資格取得に圧倒的な合格率を誇る
合格保証が付いた学習ソフトをお求めの方は、
お得で安心なNewton TLTソフト受付窓口 《 e-Newton サイト 》からどうぞ。
http://1netschool.com/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日本法において「刑法」という場合には、その語義について広狭いくつかの
用法がある。
◎狭義
刑法典、すなわち「刑法」(明治40年(1907年)法律第45号)という名の
法律(形式的意味の刑法)を指す。
◎広義
犯罪と刑罰について規定するすべての法令を指す。
ここに含まれる法令には、特別刑法である爆発物取締罰則、ハイジャック
防止法などが含まれる。
◎最広義
広義の刑法に加え、各種法令の罰則規定において刑事罰が規定されている
場合の当該条文を含めて観念する。
刑法の規定に基づき犯罪とされた内容について、実際にどのように捜査・裁判
(公判)を遂行すべきかを規定するのは、主に刑事訴訟法である。
―――スポンサード―――――─≪ 圧倒的な合格率 ≫―――――――
独学で資格試験合格を目指すなら、
科学雑誌「Newton」社が開発したソフトが最適です。
TOEFLやTOEICスコアアップの他、
中国語や英検・国家資格取得に圧倒的な合格率を誇る
合格保証が付いた学習ソフトをお求めの方は、
お得で安心なNewton TLTソフト受付窓口 《 e-Newton サイト 》からどうぞ。
http://1netschool.com/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━